TEAM	1	2	3	4	5	6	7	R
ARUYO東海	0	0	0	0	0	1	-	1
東京ドナルドダック	0	1	1	0	2	×	-	4

1月26日、午後3時30分。決戦の地・西武ドームでは、Victoriaファイナル第2ラウンドの第2試合「ARUYO東海 対 東京ドナルドダック」の1部リーグ決勝戦が繰り広げられた。 いよいよ2013年シーズンの戦いもこの一試合を残すのみとなり、その最後を飾るバトルはVictoria最高峰リーグの栄冠を懸けた頂上決戦である。 どちらが頂点に登り詰めても、新たな歴史の1ページがめくられる事となる一戦。 先攻であるARUYO東海は、直前のスプリングカップ決勝で連覇を逃した鬱憤を新タイトル奪取へとぶつけるべく選手達の気合いは十分。 先発マウンドに上る菅原も、「投げてみないと分かりませんが、出来る限り頑張ります」と怪我をおしての強行登板を決意。エース右腕の復活を信じ、マウンドに送り込んだARUYO東海陣営からは、このゲームに懸ける並々ならぬ思いが窺える。 対する後攻の東京ドナルドダックは、抜群のチームワークを武器に初出場での初タイトル獲得に闘志を燃やす。そんな選手達の表情を見ると、緊張よりもこの大舞台に立つ喜び、興奮が上回っているようで、モチベーション、コンディション共に最高の状態を保っている。 その中でも特に集中力を研ぎ澄ませているのが、先発のエース根岸である。4年の空白期間を経て復活したチームの大黒柱が、仲間と共に頂点を掴むべく決戦のマウンドに上がる。 そして夕刻の西武ドームにゲーム開始のゴングが鳴り響き、遂に両雄が相見えた。 ゲームは1、2回とチャンスを作るも決定打に欠けたARUYO東海打線に対し、東京ドナルドダック打線は、初回こそ三者凡退に倒れるも続く2回裏、早くも菅原に襲いかかる。 5番井上が死球と盗塁で1アウト2塁のチャンスを作ると、続く6番茂木（詠）がレフト前ヒットで繋ぎ1、3塁。ここで迎えた7番椚（敬）がスクイズエンドランを成功させ、幸先良く1点を先制。 さらに続く3回には、四球で出塁した9番村上を1番磯田がバントで送り、1アウト2塁のチャンスを演出すると、2番椚（敦）が左中間を真っ二つに破る快心のタイムリー3ベースヒットを放ち、立て続けに2点目を奪った。 前半3回を終わって2対0と優位に試合を運ぶ東京ドナルドダック。 すると、後半戦も攻のリズムは守へ。守のリズムは攻へと更なる相乗効果を生み出した。 まず援護を貰った根岸は、4回に背負った2アウト2塁のピンチでも、6番大鹿を冷静に打ち取り無失点。5回は7、8、9番の下位打線を三者凡退に抑え、得点だけでなくゲームの流れをも決して与えない好投で応えると、その裏に今度は攻撃陣が再び奮起。 この回からマウンドに上がった3番手の東からエラーと四球で1アウト1、2塁のチャンスを作ると、迎えた3番児島がライトの頭上を優に越す豪快な2点タイムリー3ベースヒットを放ち、その差を4点にまで広げた。 一方、ゲーム終盤を迎えても反撃の狼煙を上げる事なく圧され続けるARUYO東海。 これ程までに抑え込まれ、圧倒される彼らを見るのは初めてかもしれない。 それでも最終回、1アウトから若きチャンスメーカーの2番窪寺が意地の3ベースヒットで出塁し仲間を鼓舞。その執念に応えようと4番内ノ倉が内野安打を放ち、最後の最後に一矢報いる1点を奪い返したが、今日のARUYO東海打線にはこの1点が精一杯。最後は5番杉本がファーストフライに打ち取られ、2013年シーズンの戦いは無冠で幕を降ろす事となった。 その一方で歓喜に包まれる東京ドナルドダック。 終止ゲームを支配する圧倒的勝利でVictoria最高峰リーグの頂点へと登り詰めた。 だが、ゲーム後に話を伺った田村監督は、「もっと点を取るチャンスがあった。来シーズンはその辺の精度を高め、リーグだけでなくカップ戦でもこの場所に立っていたいと思います」と早くも来季の戦いを見据えた。